River

大人

生まれ落ちたとき
わたしたちは
小さな雫だった

やがて集まり
細い流れとなり
石にぶつかり
傷をつけられながらも
すこしずつ広がっていく

川は
ただ下るために流れるのか
それとも
流れることそのものが意味なのか

流れの中で
誰かの喉を潤し
稲を育て
子どもを笑わせる

ときに濁り
ときに澄み
すべてを運び去りながら
ただ先へと進む

最後に海へと注ぐその瞬間
川は消えるのではなく
空へ還り
また雫となる

生きることもきっと
そういうものだろう
終わりに見えて
次のはじまりへと
連なっている

だから
意味を問うより
今を流れる音に
耳を澄ませていたい

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