ガラスの街で

大人

あの夜の風が まだ胸に吹く
凍えた指で 君の名をなぞる
ガラス越しのカフェの灯が
涙のように にじんで消えた


夢を信じることが 愛だと信じてた
だけど季節は 残酷にまわる


雪よ 降りつづけて
あの日のふたりを包んでくれ
さよならの口づけを
白い夜に 溶かしてしまいたい
時を止めて もう一度
君を抱きしめたい


駅前の広場 バスがひとつ
去ってゆく背に 願いを託す
ポケットの中のマッチ箱
灯せば今も 君が笑う


孤独を飾る街の灯が やけに眩しい
君の影だけ 遠くに揺れる


雪よ やさしく舞え
罪さえ洗い流すように
冷たいこの世界で
ぬくもりだけを 探していた
愛は幻(まぼろし)でもいい
忘れられない


時の彼方 カルチェラタンのように
恋の歌が 今も響いてる
胸の奥に 消えない旋律


雪よ 永遠に舞え
君と見た夢の上に
いつか生まれ変わっても
この街で 君を探すだろう
愛していた ただそれだけが
真実だった

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